お釈迦さまをご本尊として仰ぎ、高祖道元禅師さま、太祖瑩山禅師さまを両祖さまとして一仏両祖をお祀りいたします。
大本山は、福井県の永平寺(高祖道元禅師さま御開山)、横浜市の總持寺(太祖瑩山禅師さま御開山)。
わたしたちはみな仏であり生まれながら仏心を具えています。
しかしそれに気づかずに我がまま勝手の生活をして苦しみ悩みのもとをつくっています。
ひとたび仏さまに懺悔し帰依するならば心が落ち着いておのずから生活が調えられて明るくなり、社会のお役に立つことを喜び、また、どんな苦難にも耐えて生き抜こうとする信念が生まれます。
そこに生きがいと幸福とを発見するのが曹洞宗の教えであります。
宗旨
曹洞宗は、お釈迦様より歴代の祖師方によって相続されてきた「正伝の仏法」を依りどころとする宗派です。それは坐禅の教えを依りどころにしており、坐禅の実践によって得る身と心のやすらぎが、そのまま「仏の姿」であると自覚することにあります。
そして坐禅の精神による行住坐臥(「行」とは歩くこと、「住」とはとどまること、「坐」とは坐ること、「臥」とは寝ることで、生活すべてを差します。)の生活に安住し、お互いに安らかでおだやかな日々を送ることに、人間として生まれてきたこの世に価値を見出していこうというのです。
教義
私たちが人間として生を得るということは、仏さまと同じ心、「仏心」を与えられてこの世に生まれたと、道元禅師はおっしゃっておられます。「仏心」には、自分のいのちを大切にするだけでなく他の人々や物のいのちも大切にする、他人への思いやりが息づいています。しかし、私たちはその尊さに気づかずに我がまま勝手の生活をして苦しみや悩みのもとをつくってしまいがちです。
お釈迦様、道元禅師、螢山禅師の「み教え」を信じ、その教えに導かれて、毎日の生活の中の行い一つひとつを大切にすることを心がけたならば、身と心が調えられ私たちの中にある「仏の姿」が明らかとなります。
日々の生活を意識して行じ、互いに生きる喜びを見出していくことが、曹洞宗の目指す生き方といえましょう。